なくならない談合の発生メカニズム

私は、マーケティングの担当者ですが、実はコンピュータオタクです。特に好きなのはネットワークで中学生の頃からネットワーク機器やサーバをいじり倒してます。

そんなことがきっかけて、ある自治体のコンピュータ担当者から、庁内のネットワークを整備したいので相談にのってもらえますかと相談を受けました。

自治体のコンピュータ担当者から要望を聞きながら、ネットワーク全体の設計をしました。入札をするので、この設計書を元に仕様書(民間企業では見積依頼書)を作り、事業の予算取りのため、この事業を実施するにあたってどのくらいの予算が必要か見積が欲しいとのことでした。

入札とは

自治体は、公共工事などの事業を行うときに、工事費用は税金ですので発注は公平に行う必要があります。そこで入札という仕組みができました。入札では、自治体が行う事業を、受注したい業者が、金額を出し合い一番安い業者が受注できることになります。

入札の方式

入札は下記の2つの方式があります。

一般競争入札

自治体が入札の情報を公開して参加者を募ります。参加者定めた入札もあります。

指名競争入札

自治体が入札する業者を指定して入札情報を通知します。

入札までの流れ

今回、私の会社がネットワーク整備事業の設計業務を随意契約で注文を受け、設計書と仕様書(見積依頼書)、予算取り用の見積書を作成しています。
※随意契約:入札しないで直接発注する方式。金額が大きくない事業の場合は随意契約で発注できるとのことでした。
そして、その仕様書に対して私の会社以外が入札を行うので公平性が保たれます。今回の案件では、自治体のネットワーク工事という、誰でもできる事業ではないので指名競争入札となりました。ネットワーク工事ができる会社に対して、指名競争入札の案内状を送付し、私の作成した仕様書を元に見積作成の上、入札に参加していただくことになりました。

なぜ談合がなくならないのか

仕様書を作成する際に、メーカー色が出ないように各メーカーで公平になるようにと依頼されていました。これが一番面倒な作業で、各メーカーのハードウェアのスペックをすべて調べて仕様書を作成しました。ただこれは、レアな例で、談合が発生するケースを下記にまとめました。

仕様書作成者が入札参加者と結託

私が、入札に参加する特定の会社に有利な仕様書を作成し、その特定の会社が他の入札に参加する会社に今回の入札で自社が有利であることを主張して、価格調整(談合)を行う。
例えば、自社の独自な技術や得意な技術を仕様書に盛り込むことだけではなく、入札の仕様書が自治体から各入札参加者に送られる前に、必要部材・機器を扱うメーカーに事前に「あなたの会社の製品を仕様書で有利になるようにしたから、私の会社だけ仕入値を安くしてください」と交渉できることなども入札に有利な条件となります。
入札で勝ち目がなくなった会社は、入札に有利な会社に指定された金額で入札することで入札に有利な会社は競争を行うことなく落札することができます。

入札参加者が仕様書を作成

入札に参加する会社が、私の行った仕様書作成を行えば、自社に有利な仕様書を作成することができます。その仕様書は、自治体の担当者が作成したことにすれば、仕様書を作成した入札に有利な会社も入札に参加し有利な条件で落札できます。

入札参加各社が結託

仕様書を誰が作成しようと、例えば入札に呼ばれる各社が順番で、今回はA社が落札する番、次回はB社が落札する番などルールができているケースも多いようです。

まとめ

入札でこんなことがあったよって、建設会社に勤める友達と雑談していたら「おまえ、刺されなくてよかったなぁ」って言われました。建設業界では入札のルール(入札参加各社が順番に落札する)が確立しており、ルールを破ったことをめぐってトラブルが発生するそうです。

関連記事

消費税増税とメチャクチャな軽減税率

中途半端な受動喫煙対策で飲食業界は大混乱

会社の待遇に不満を感じたら厚生労働省に相談しよう