こんばんわ。今日は、ある企業から、コンテンツマーケティングを実施したいとの依頼がありましたので事例を紹介しちゃいます。
INDEX
企業概要
それではさっそくクライアントの企業概要からです。
社名 | A社(株式会社/非上場) |
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業務内容 | パッケージソフト開発 (コンピュータソフトウェアの開発) |
年商 | 80億円 |
社員数 | 250人 |
設立 | 昭和60年 |
A社の抱える課題
現在のWebページの更新頻度は月に1回くらい。主に新卒採用関係情報の更新。SEO対策は全くされておらず、企業名または、パッケージソフト名くらいでしか同社のホームページにアクセスできない状態。
検索エンジンで、社名で検索すると、コーポレートサイトの次に自社製品ではなく、リクナビ、マイナビなどの求人サイトが表示される。ホームページは当然、スマートフォン非対応。
画像で貼った文字、解読不明な文章、Windows95の時代にPowerPoint使って書いたような図など、ホームページには課題が山積みです。
課題の解決方法
さて、それではこの問題山積みのA社さんが、効率よくコンテンツマーケティングを始めるにあたって必要なことを考えていきましょう。
1.ホームページのリニューアル
ホームページは、スマートフォンに対応していなかったので、あまり時間をかけたくなかったのでBootstrapベースのホームページに作り変えました。既存ホームページに問題がありすぎて、作り直すくらいなら全部新規で作っちゃった方が早いと思ったからです。
現在のホームページへのアクセス状況は、パッケージソフト名で検索されることがほとんどです。これでは、コンテンツマーケティングにならないので、パッケージソフトが扱う業務の効率化を中心にコンテンツをそろえていきたいと思います。
2.社内の環境づくり
普通のホームページ業者なら、ホームページを作って、基本的なSEO対策を実施して、短期的にアクセス数がアップする方法で見せかけ上、ホームページ作ってこんなに訪問件数が増えましたって感じでお金をもらって終わりにするのですが、今回は長期的に運用できるよう社内体制も作っていきたいと思います。
ただ、社内に文章を書くことが好きな人がいないため、まずは、いろいろなジャンルのことを書く社員ブログから始めてもらうことにしました。また、有益な情報の提供と更新頻度の関係で、社内リソース以外に外注することも視野に入れて進めます。
3.ペルソナを考える
コンテンツマーケティングを実施するにあたって、通常は、ペルソナとか購買行動について考えることから始めます。
簡単に言うと、商品を購入してくれる人がどのような方法でその商品について調べ購入を決めるのかを考え、それに沿った販売施策を立てることです。
A社の販売する商品 | 勤怠管理システム |
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販売対象者 (商品を購入する人) | 企業の情報システム担当部署または総務担当部署 |
購入シナリオ | Aさんは、現在35歳、年商100億円の雑貨屋を運営する企業の情報システム部で係長として勤務しています。 Aさんは、店舗を管理する店舗運営部より、働き手不足の改善のため、より柔軟な勤務体系に対応できるよう勤怠管理システムの改善依頼を受けました。 Aさんは、情報システム部の部長Bに相談したところ、A社に必要な勤怠管理機能が何であるか調査するよう指示されました。Aさんは、まずは、同じような業態である専門店の勤務管理がどのように行われているのかインターネットを使って調査することになりました。 |
Aさんが調べる 検索キーワードの想定 | 勤怠管理ソフト、業務改善、小売、専門店、導入事例 導入効果、効率、柔軟 |
ざっくりではありますが、商品を購入する見込みのある人が、インターネットで調べるだろうキーワードを上の表にまとめてみました。コンテンツマーケティングとは、商品を購入する見込みのある人が、インターネットで調べるだろうキーワードを含むようにコンテンツを作成しなければなりませんので、じっくりとペルソナを考えてみて下さい。当然のことですが、一人ひとり購入シナリオが違いますのでペルソナは複数あっても構いません。
コンテンツマーケティングの目標
目標やゴールの設定にはKPIやKGIを使う企業が増えてきています。難しい用語を使ってもカッコよさが先行して目標があいまいになってしまうので一言で目標を設定します。
【年間300コンテンツのアップロードを目標とします】
方法としては、下記を考えています。
記事作成方法・社員のブログ(コンテンツマーケティングの社内体制づくり)
・コンサルタントから記事購入(専門性の高い記事)
・記事販売会社から記事購入(専門性の低い記事)
目標達成にあたって
目標達成に向けて以下の施策を考えました。
施策 |
コンテンツマーケティングの基本は、商品を購入してくれる見込みのあるお客さんの興味を 引くことが重要なため、本プロジェクトのメンバーは、売れている営業部社員から選出していただく。 =売れていない営業スタッフはお客さんの興味を引くことができない?理論 |
プロジェクトメンバーは、上記の選定理由からFacebook程度のSNSはやっているが、ブログやコンテンツ作成などをやった経験がないため、記事の作成に時間がかかる。また、HTML、CSSなどの知識がある人がおらず、記事をテンプレートを使用して書けるようにする。 |
業界特有の用語を検索ワードにさせたいため、対象とする業界知識の豊富なコンサルタントに記事を定期的に書いてもらう。(専門性の高い記事) |
検索エンジン対策として、毎日更新を心掛ける。売れている営業スタッフのリソースをあまり割くことはできないため、記事の更新ができない場合は、記事販売会社から購入した記事を使う(専門性の低い記事) |
成功のカギは
コンテンツマーケティングの成功のカギは、仕組みづくりだと考えています。仕組みが出来上がっていれば外部の力を借りなくてもプロジェクトを進めることができます。また、自社に特化した独自の発想で仕組みを改善・改良しながらより効果・効率の高い仕組みにしていくことができます。今回実施させていただいた方法(クライアント企業に、コンテンツマーケティングのチームリーダーとして出向するビジネスモデル)は、費用がかさみますが、長期的に見れば、一番コストパフォーマンスが良いのかもしれませんね。